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035 野崎大輔,尾崎健一『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』

投稿日:2013年4月8日 更新日:


黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術 (ShoPro Books)

年度替わりということでちょっと前に就業規則の見直しをしていたわけですが、何となく以前から気になっていたこちらの本のことを思い出し購入。著者の一人である野崎大輔氏のことはfacebookでちょくちょく拝見していたのですが、社労士らしくない風貌と「黒でブランディングする」というぶっ飛んだキャッチに、「ダメ社員辞めさせ請負人」的なイメージを持っておりました。なので本書も「黒い社労士」がダメな社員を法律に則っていかに辞めさせるかを、「白い心理士」がそんなダメ社員でも温かい目で見守るかをそれぞれ書いてあるものかと思っておりました。

表紙を開き目次を見た瞬間に目眩が。タイトル通り、問題社員の事例が相談内容として50種類掲載されているのですが、どこかで聞いたような内容ばかり。こ、これは!役に立つかもしれない。

そう思いながらCASE01「ウツで休職中の社員がハワイで豪遊してました」を開くとこれまたぶっ飛んだ4コマ漫画。やっぱり・・・と思いつつ読み進めたところ驚きました。黒い社労士 野崎さんの書いてらっしゃることがとてもまっとう(当たり前って言えば当たり前かもしれませんが)。労働基準法、その他法律に則ってトラブルが起こった際にどう対処すればよいのか、ポイントを掴んで書いてあります。また、全てをトラブル社員の責任として捉えるのではなく会社側のおかしい点は会社側の責任として指摘しています。それぞれのケースにそこまでページを割けない関係上、簡単にではありますがここまで身近で具体的で様々なケースを扱っているものはあまり見たことがないので、人事担当者・管理職は1冊持っておくことをオススメします。

そうそう、この本でもう一つ素晴らしいのは白い心理士の存在です。おそらく、野崎さんの回答だけを読むと「あぁ、この通りにすれば問題ないんだ。」と対応し、さらに問題が悪化させてしまう人もいるのではないかと思います。白い心理士 尾崎さんの回答はそういった時に、そもそもその人がトラブル社員なのではなくて自分が(会社側が)おかしいのではないかとか、どう対応すれば双方気持よくことを収められるかだったりとかいう視点を持たせてくれます。

あとがきにて野崎さんはこんなことを書いてらっしゃいます。

労使トラブルが多い会社は、組織的に何かしら根本的な問題があります。この根本的な問題を改善しない限り、また問題が発生します。つまり一時的に解決しても、真の問題解決にはならないということです。
「仕事がきつくても、給料がそれほど高くなくても社員が辞めず、労使トラブルも起きない会社の共通点があります。何だと思いますか?ES(Enployee Satisfaction:従業員満足度)が高いということです。」

と、トラブル社員を嘆く前に会社の体質を改善し、従業員満足度を向上させることを訴えています。本当にその通りだと思います。本書は↓のサイトの連載を加筆修正したものなのですが、連載はまだ続いているようです。書籍を手に取る前にご覧いただくのもいいかもしれません。ただ、サイトの方には4コマ漫画は載ってません。この4コマ漫画、めっちゃ面白いのでやはり書籍でお読みいただくことをオススメします。

ヨソでは言えない社内トラブル : J-CAST 会社ウォッチ
http://www.j-cast.com/kaisha/column/trouble/index.php
2011年7月6日 初版発行
出版社:小学館集英社プロダクション
208ページ
ISBN-10:479687092X
ISBN-13:978-4796870924
イラスト・漫画:藤波俊彦
ブックデザイン:萩原弦一郎

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