※注 正解は正式なものではありません。正確な解答は主催者の発表をお待ちください。
解説に関しても私が個人的に書いているだけですので悪しからず。
おかしなところがあればご指摘いただけると嬉しいです。
一般社団法人全国保育士養成協議会
http://www.hoyokyo.or.jp/exam/pasttest/index.html
問16 次の文は、わが国の保育制度に関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。
1 保育所は「社会福祉法」に定める第一種社会福祉事業である。
2 学校法人による保育所の設置は認められない。
3 すべての保育所は、都道府県の認可を受けなければ開設することはできない。
4 保育所が、入所していた児童の就学の際に保育所児童保育要録を小学校へ送付することは、個人情報保護の観点から固く禁じられている。
5 市町村は、保育所に入所する児童を選考する場合には、母子家庭等の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。
【私の解答】5
【正解】5
【解説】
1 保育所は第二種社会福祉事業(社会福祉法第2条3項)
2 以前は、保育所の設置主体について原則として市長村・社会福祉法人に限定されていたが、待機児童の解消等を目的とし平成12年3月30日に保育所設置に係る主体制限が廃止された。
3 児童福祉法第59条2項に基いて、認可を受けていなくても都道府県知事に届出をすることで、いわゆる認可外保育所の設置は可能。
4 保育所保育指針(平成20年3月28日改定)第4章 保育の計画及び評価 1保育の計画 (3)指導計画の作成上、特に留意すべき事項 エ小学校との連携
(イ)子どもに関する情報共有に関して、保育所に入所している子どもの就学に際し、市町村の
支援の下に、子どもの育ちを支えるための資料が保育所から小学校へ送付されるようにする
5 母子及び寡婦福祉法 第28条
市町村は、児童福祉法第二十四条第三項 の規定により保育所に入所する児童を選考する場合には、母子家庭等の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。
<参考>
社会福祉法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26HO045.html
児童福祉法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO164.html
保育所保育指針
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/hoiku04/pdf/hoiku04a.pdf
厚生労働省 「保育所児童保育要録」について
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/dl/s0317-7e.pdf
母子及び寡婦福祉法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S39/S39HO129.html
問17 次のうち、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」において、「配偶者からの暴力」として認められるものを〇、そうでないものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 外国人の妻に対する夫からの暴力。
B 離婚によって民法上配偶者でなくなった夫からの引き続き加えられる暴力。
C 婚姻の届けでをしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者からの暴力。
D 女性配偶者からの暴力。
(組み合わせ)
ABCD
1◯◯◯◯
2◯◯✕✕
3◯✕◯✕
4✕✕◯◯
5✕✕✕◯
【私の解答】1
【正解】1
【解説】
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律
(定義)
第一条 この法律において「配偶者からの暴力」とは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。以下同じ。)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下この項において「身体に対する暴力等」と総称する。)をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。
2 この法律において「被害者」とは、配偶者からの暴力を受けた者をいう。
3 この法律にいう「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、「離婚」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入ることを含むものとする。(職務関係者による配慮等)
第二十三条 配偶者からの暴力に係る被害者の保護、捜査、裁判等に職務上関係のある者(次項において「職務関係者」という。)は、その職務を行うに当たり、被害者の心身の状況、その置かれている環境等を踏まえ、被害者の国籍、障害の有無等を問わずその人権を尊重するとともに、その安全の確保及び秘密の保持に十分な配慮をしなければならない
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13HO031.html
問18 次の文は、発達障害児の支援等に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を✕とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 発達障害児に療育手帳を交付することが「児童福祉法」により規定されている。
B 発達障害者支援センターは、18歳以上の発達障害者に関する相談等が行われる機関であり、発達障害児に関する相談は受け付けていない。
C 市町村は、「母子保健法」に規定する健康診査を行うに当たり、発達障害の早期発見に十分留意しなければならない。
D 市町村は、保育の実施に当たっては、発達障害児の健全な発達が他の児童と共に生活することを通じて図られるよう適切な配慮をするものとされている。
(組み合わせ)
ABCD
1◯◯◯✕
2◯✕✕◯
3✕◯◯✕
4✕✕◯◯
5✕✕✕◯
【私の解答】4
【正解】4
【解説】
A 児童福祉法に療育手帳の交付に関する記載はない。
B 発達障害者支援法
(定義)
第二条 この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。
2 この法律において「発達障害者」とは、発達障害を有するために日常生活又は社会生活に制限を受ける者をいい、「発達障害児」とは、発達障害者のうち十八歳未満のものをいう。(発達障害者支援センター等)
第十四条 都道府県知事は、次に掲げる業務を、社会福祉法人その他の政令で定める法人であって当該業務を適正かつ確実に行うことができると認めて指定した者(以下「発達障害者支援センター」という。)に行わせ、又は自ら行うことができる。
一 発達障害の早期発見、早期の発達支援等に資するよう、発達障害者及びその家族に対し、専門的に、その相談に応じ、又は助言を行うこと。
<参考>
発達障害者支援法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H16/H16HO167.html
問19 次の文は、わが国の里親制度に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を✕とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 配偶者のない者は、それを理由として里親として認定されない。
B 里親に委託されている児童は、保育所に入所できない。
C 都道府県は、里親の相談に応じ、必要な情報の提供、助言、研修その他の援助を行わなければならない。
D 里親が一時的な休息のための援助(レスパイト・ケア)を利用する場合、当該児童の再委託先となる実施施設は、里親に限られる。
(組み合わせ)
ABCD
1◯◯◯◯
2◯◯◯✕
3✕◯✕◯
4✕✕◯✕
5✕✕✕◯
【私の解答】4
【正解】4
【解説】
A 厚生労働省 里親委託ガイドラインについて
6.里親の認定・登録について
(3)要件審査に当たっての留意点
② 里親を希望する者が単身である場合
知識や経験を有する等子どもを適切に養育できると認められる者は認定して差し支えないが、養育する経済的な保証や養育を支援する環境等があるかなど確認する。
B 厚生労働省 里親に委託されている児童が保育所へ入所する場合等の取扱いについて
1 里親に委託されている児童が保育所へ入所する場合の取扱いについて
ア 取扱い
里親の就労等により里親に委託されている児童の保育に欠けることとなった場合において、当該児童の最善の利益の観点から、当該里親への委託を継続することが適切と認められる場合には、当該児童につき里親に委託されていることが、保育所に入所することを妨げないものとすること。
児童を既に就労している里親に委託することが、当該児童の最善の利益に適うと認められる場合についても、同様の取り扱いであること。
本取扱いを行うに際しては、児童相談所と市町村の間で十分に連携を図り、当該児童について最善の措置を採ること
D 厚生労働省 里親委託ガイドラインについて
(6)里親の一時的な休息のための支援(レスパイト・ケア)
里親のレスパイト・ケアは里親が一時的な休息を必要としている場合には、次に留意しながら、積極的に活用する。
① レスパイト・ケアのため、児童養護施設や乳児院、他の里親等を利用する際は、子どもには事前に十分説明し、子どもが不安にならないよう配慮する。
② レスパイト・ケアは、個々のケースに応じて、必要と認められる日数の利用ができる。
③ レスパイト・ケアを円滑に実施するためには、里親に事前に制度の説明や手続きの方法と併せて、受け入れの施設や里親等を紹介しておく。また、児童相談所や里親支援機関等は、子どもの状況や里親の意見等を参考にして、実施する施設や里親等を選択する。
<参考>
社会的養護に関する法令・通知等一覧(平成25年7月29日現在)|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/syaiteki_yougo_tuuchi.html
里親委託ガイドラインについて
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/tuuchi-15.pdf
里親に委託されている児童が保育所へ入所する場合等の取扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/tuuchi-18.pdf
問15 次の文は、諸外国の児童家庭福祉に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を✕とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A フランスでは、公的な保育施設の整備が進んでおり、家庭的な保育に行政が支援を行うような取り組みはほとんど見られない。
B アメリカ合衆国では、社会的養護の下で暮らす子どもたちの最善の利益保障のためパーマネンシーを重視している。
C オーストラリアで誕生した家庭的な環境の中で要保護児童の養護を展開する「SOS子どもの村(SOS Children's Villages)は、日本を含む世界各地でその活動を展開している。
D 家庭訪問型の子育て支援は、日本固有のものではなく、欧米諸国でも展開されている。
ABCD
1◯◯◯◯
2◯◯✕✕
3✕◯◯◯
4✕✕◯◯
5✕✕✕✕
【私の解答】3
【正解】3
【解説】
A 厚生労働白書 平成20年度版 p101~p102
フランスでの保育サービスには大きく分けて保育所を始めとする施設における保育と、「認定保育ママ」等による保育とがあり、認定保育ママとは県政府により認定された保育サービス提供者で、一定の職業教育を受けることが義務付けられている。3歳未満の子どもの保育方法を見てみると、親70%、認定保育ママ13.5%、保育所9%となっており、保育所よりも認定保育ママの比率が高いことが分かる。
親の比率が高いのは、「乳幼児迎え入れ手当」として「基礎手当」「出産手当」のほか、休業や勤務時間の短縮の度合いに応じて賃金補助を行う「職業自由選択補足手当」や、認定保育ママ等を利用して子どもを預けて働く場合に保育費用を補助する「保育方法自由選択補足手当」の他、経済的支援として第2子以降の20歳未満の子どもに対して「家族手当」が支給されることも大きい。また所得税の課税において、家族の数が多いと同じ所得額でも所得税負担が軽減される場合があるような仕組みになっていたり、保育所や認定保育ママ等にかかった費用は税控除を受けられるようになっている。
<参考>
厚生労働白書 平成20年度版
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/08/dl/05.pdf
社会福祉法人・児童養護施設 エス・オー・エスこどもの村
http://www.sos-kodomo.jp/
おすすめ参考書
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