06保育の心理学 保育士 平成26年保育士試験

保育の心理学 問7~8 平成26年保育士試験(再試験)

※注 解説は私が個人的に書いているだけですので悪しからず。おかしなところがあればご指摘いただけると嬉しいです。

 

一般社団法人全国保育士養成協議会
http://www.hoyokyo.or.jp/exam/pasttest/index.html

 

問7 次の文は、ピアジェ(Piaget, J.)の理論に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 質的に異なる発達段階、すなわち、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期に区分され、その順序で発達する。
B 各発達段階には特有の認知の枠組みがあり、同化と調節という環境との相互作用により前段階の枠組みが再構成され、より高次の枠組に移行する。
C 感覚運動期の子どもが活動に熱中すると、しばしば独語を発するのは自己中心性の表れであり、それは「自己中心語」とよばれる。
D ピアジェ(Piaget, J.)が用いた課題は、子どもの日常生活とはかけ離れた課題であったことが、正答する年齢に影響しているという批判もある。

(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × × × ○
5 × × × ×

【私の解答】2 ○正解

【正解】2

【解説】
C 感覚運動期は0-2歳なので自己中心語(自己中心性言語)は前操作期(2-6歳)以降かと思われます。

 

問8 次の文は、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の2「発達過程」の記述である。A~Dを発達の順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 自分なりに考えて判断したり、批判する力が生まれ、けんかを自分たちで解決しようとする(中略)。
B 自我の育ちの表れとして、強く自己主張する姿が見られる。
C 自我がよりはっきりしてくるとともに、友達との関わりが多くなる(中略)。
D 自分の行動やその結果を予測して不安になるなどの葛藤も経験する。

(組み合わせ)
1 B→C→D→A
2 B→D→C→A
3 C→A→B→D
4 C→B→A→D
5 D→B→A→C

【私の解答】1 ○正解

【正解】1

【思考過程】
C 「自我が"より"」からCは1番ではない。よって「3」と「4」はなし。
Bは一次反抗期の2歳。Aはけんかを解決するほどなので5歳。よってBが最初、Aが最後。
Dには"予測"や"葛藤"という言葉が出てくるのでより複雑。おそらく4歳。
よってB→C→D→A

【参考】

保育所保育指針(抄)(平成20年3月28日 文部科学省告示第26号)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/049/shiryo/08073029/001/004.htm

第二章 子どもの発達

2 発達過程

(四)おおむね二歳
歩く、走る、跳ぶなどの基本的な運動機能や、指先の機能が発達する。それに伴い、食事、衣類の着脱など身の回りのことを自分でしようとする。また、排泄の自立のための身体的機能も整ってくる。発声が明瞭になり、語彙も著しく増加し、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになる。行動範囲が広がり探索活動が盛んになる中、自我の育ちの表れとして、強く自己主張する姿が見られる。盛んに模倣し、物事の間の共通性を見いだすことができるようになるとともに、象徴機能の発達により、大人と一緒に簡単なごっこ遊びを楽しむようになる。

(五)おおむね三歳

基本的な運動機能が伸び、それに伴い、食事、排泄、衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる。話し言葉の基礎ができて、盛んに質問するなど知的興味や関心が高まる。自我がよりはっきりしてくるとともに、友達との関わりが多くなるが、実際には、同じ場所で同じような遊びをそれぞれが楽しんでいる平行遊びであることが多い。大人の行動や日常生活において経験したことをごっこ遊びに取り入れたり、象徴機能や観察力を発揮して、遊びの内容に発展性が見られるようになる。予想や意図、期待を持って行動できるようになる。

(六)おおむね四歳

全身のバランスを取る能力が発達し、体の動きが巧みになる。自然など身近な環境に積極的に関わり、様々な物の特性を知り、それらとの関わり方や遊び方を体得していく。想像力が豊かになり、目的を持って行動し、つくったり、かいたり、試したりするようになるが、自分の行動やその結果を予測して不安になるなどの葛藤も経験する。仲間とのつながりが強くなる中で、けんかも増えてくる。その一方で、決まりの大切さに気付き、守ろうとするようになる。感情が豊かになり、身近な人の気持ちを察し、少しずつ自分の気持ちを抑えられたり、我慢ができるようになってくる。

(七)おおむね五歳

基本的な生活習慣が身に付き、運動機能はますます伸び、喜んで運動遊びをしたり、仲間とともに活発に遊ぶ。言葉により共通のイメージを持って遊んだり、目的に向かって集団で行動することが増える。さらに、遊びを発展させ、楽しむために、自分たちで決まりを作ったりする。また、自分なりに考えて判断したり、批判する力が生まれ、けんかを自分たちで解決しようとするなど、お互いに相手を許したり、異なる思いや考えを認めたりといった社会生活に必要な基本的な力を身に付けていく。他人の役に立つことを嬉しく感じたりして、仲間の中の一人としての自覚が生まれる。

(八)おおむね六歳

全身運動が滑らかで巧みになり、快活に跳び回るようになる。これまでの体験から、自信や、予想や見通しを立てる力が育ち、心身ともに力があふれ、意欲が旺盛になる。仲間の意思を大切にしようとし、役割の分担が生まれるような協同遊びやごっこ遊びを行い、満足するまで取り組もうとする。様々な知識や経験を生かし、創意工夫を重ね、遊びを発展させる。思考力や認識力も高まり、自然事象や社会事象、文字などへの興味や関心も深まっていく。身近な大人に甘え、気持ちを休めることもあるが、様々な経験を通して自立心が一層高まっていく。

 

 

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